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外国人のクレジットカード選びには多少の工夫が必要です。

「外国人におすすめのクレジットカードはありますか?」外国人の方によくいただくご質問の一つです。
近年外国人留学生も増えてきていますので、外国人でも作れるクレジットカードを知りたい方も多いと思います。

そこで、このページではクレジットカード審査における外国人の扱いについて解説します。

監修:生島 竜一
生島竜一

一般社団法人クレジットカードアドバイザー協会なんば校講師
ダイナース、アメックス、VISAなどプラチナカードを複数枚保有。ANAの飛行機ダイヤモンド会員で、年間獲得マイル数は50万マイル越える。

外国人でも作れるクレジットカードは存在するのでしょうか

あらゆる国の外国人や留学生の審査基準は、会社によって様々です。

アメリカ人、イギリス人、中国人、ブラジル人などの外国人や、留学生におけるクレジットカードの審査基準は、各会社によって差違があります。

外国人にカード発行しない企業側の理由として考えられるのは、 「支払いをしないまま帰国された時のリスク(=回収不能)」という懸念なのです。

その貸付金額が10万円程度であった場合、そのためだけに海外へ取り立てにいくというのは、費用対効果の側面をみただけでも 「発行に慎重」とならざるを得ないと思います。

申込ページを見て外国人NGのカードは避ける

このような側面やリスク回避したいという考えによって、「外国人は申込みNG!」と断言している企業もあるようです。

三井住友カードデビュープラスやアコムACマスターカードなどは柔軟な視点で審査を行っていますので、日本人に限らず外国人の申込みも受け付けています。

必要書類とは?

必要書類として

  • 普通の本人確認書類や身分証明書の代わりに「在留外国人(在住外国人)であることを証明する書類(例・外国人登録証明書、在留カードなど)

を求められますので、早めに準備しておいた方が良いでしょう。

また、外国人であっても定職に就いていることが条件ですし、短期滞在の人は、一般の日本人よりも審査が厳しくなります。

勤務先に在籍確認の電話がかかってくることも…

この他に「在職確認電話が勤務先にかかってきた!」という体験談も多く存在していますので、クレジットカード会社の審査部が架電しやすい電話番号を記載する配慮も必要です。

「学生カードが欲しい!」とか「学生ローンに通らないだろうか?」と外国人留学生に対応してくれる会社が存在していますが「学生」ということで収入面の属性は、少し優しい角度で審査が行われ、取得難易度としては比較的低いと捉えて良いでしょう。

外国人・学生という属性から利用可能枠が低めに設定されるケースも想定されますが、「クレジットカードを持つことが出来る!」と考えれば、VISAデビットカードなどよりもカード取得の喜びは大きいと言えるのではないでしょうか。

「外国人や留学生でも申込み可能で、審査に通った事例が多いクレジットカード・・」と考えれば、審査に不安なみんなのカードがおすすめだと思います。

永住権があっても、落ちてしまうケースもあるのでしょうか?

以前永住権のある外国人から、クレジットカード審査についての相談を受けたことがあります。

その外国人(Aさん)の属性は、

  • 45歳
  • 男性
  • 永住権あり(アメリカ国籍)
  • 大手企業で勤続10年
  • 年収1,000万円
  • 持ち家在住
  • 家族4人
  • 妻・専業主婦

という内容でした。

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エリートサラリーマンであるアメリカ人のAさんでも、自分が外国人という事で審査に不安を感じていた…

アメリカ人であっても「エリートサラリーマン」とも言えるAさんですが、「自分が外国人である・・」ということに自己評価の低さがあり、クレジットカード審査にも不安を抱えていらっしゃいました。

上記の属性条件で個人信用情報機関のクレジットヒストリーに事故情報等の問題がない日本人であれば、「ほぼ確実にクレジットカードを持つことが可能」といっても過言ではないでしょう。

しかしAさんの場合は「永住権があり、属性に問題がなくても外国人・・」という若干不利になる部分があるのです。

外国人はカード会社にとってリスクが高いことは事実

これはやはり、「Aさんが支払いをしないまま帰国してしまったら・・」というカード会社側のリスク回避からくるネガティブなイメージがあるので、クレジットカード選びにも多少の工夫をした方が良いとお伝えしました。


外資系のカードは日本国内のみで顧客を増やしている企業よりも「外国人」という層に理解があると考えられていますので、VISAやMasterの国際ブランドを選ぶことのもお勧めです。

この他にAさんのように会社員で、給与支払用の口座を持っている場合には、その銀行でクレジットカードを作ることも良いと言えるでしょう。定期預金があると更に良いでしょう。

「銀行系クレジットカードは、審査に厳しい・・」という意見もありますが、Aさんのように属性面で問題が殆どなければ、乗り越えるべきハードルは「外国人であることと日本でのクレジットカードの利用実績(クレジットヒストリー)」となります。

外資系や銀行系は可決の可能性が高い

外国人でも外資系、取引先の銀行系カードなどを選択することで審査通過の可能性も…

クレジットカード会社の中には、「外国人には利用を遠慮してもらいたい・・」というところもあると言われていますが、外資系や自分が取引している銀行系のクレジットカードを選べば、「外国人OK!」と判断されることも多く、カード発行への可能性も「確実」へと近づくのではないでしょうか。

※銀行系でも審査・発行がクレジットカード会社とは異なる場合もありますので、その際は預金残高等が審査へ影響を及ぼすことはありません。

メガバンクでは三菱UFJ銀行のみが自社でカード審査・発行をしていますが他行はこの限りではありません。

※属性には何の問題もなく利用実績(クレジットヒストリー)が無い場合は、携帯電話の割賦購入(割賦契約)などを利用し毎月しっかりと返済することで信用情報に実績を積み重ねてからカードを申し込んでみても良いと思います。

それでも審査に不安な人は、落ちる理由を教えてください!で解説していますので参考にしてください。

外国人がクレジットカードの審査に通る条件とは?

外国の方のカード審査は、カード会社がリスク回避の為、複数条件がある。

上記で外国人はカード会社にとってリスクが高いと説明しましたが、外国人の場合はいくつかの条件を満たしていなければカードを発行するリスクが高いとみなされるため、審査に通ることができません。

外国人がクレジットカードの審査に通るために最低限満たしておかなければならない条件を順番に解説していきます。

日本に住所と電話番号があること

外国人の場合、住所と電話番号は必ず必要となる。

外国人が日本のクレジットカードに申し込むためには、日本に住所と電話番号を持っていることが最低条件です。

上記で説明した通り、カードの利用者が利用金額の支払いをしないまま帰国してしまうと、カード会社は損をしてしまいます。

そのため、そのようなリスクを減らすためにも、日本で連絡のつく住所と電話番号がなければクレジットカードは申し込めないようになっています。

電話番号については固定電話である必要はなく、携帯電話でもいいので電話会社と契約をして番号を持っている必要があります。
「発行に慎重」とならざるを得ないと思います。

本人確認書類を提出できること

本人確認には、提出書類と本人確認書類の内容が一致していなければならない。

クレジットカードの審査では本人確認という作業が行われ、申し込みの際に申告した氏名・住所・生年月日が提出した本人確認書類に記載されているものと同じ内容かどうかを確認しています。

そのため、本人確認書類に記載されている氏名や住所で申し込む必要があります。

外国人の場合は普段は通称名を使っているという方も多いと思いますが、本人確認書類と同じ氏名でなければ審査には通らないため注意しましょう。

また、上記で解説した通り住所は日本のものである必要があるため、日本の住所が記載されている書類が必要です。

本人確認書類は運転免許証や健康保険証が一般的ですが、外国人の場合は特別永住者証明書や在留カードを使うことができます。

場合によっては、本人確認書類に加えて特別永住者証明書や在留カードが必要になる可能性もあります。
「発行に慎重」とならざるを得ないと思います。

日本語の読み書きができること

クレジットカードは、それぞれのカード会社の規約に同意しなければ契約をすることができません。

規約は日本語で記載されているため、クレジットカードに申し込むためには日本語を読み、理解することができなければなりません。

また、クレジットカードの申込書は日本語で記載する必要があります。各項目名や注意書きも全てが日本語なので、クレジットカードに申し込むためには日本語を読み書きできる必要があります。

クレジットカードに申し込む際に外国人が気を付けるべきこととは?

外国人が申し込む場合、表記方法はどうすれば…?

外国人の場合、氏名の表記の方法が漢字・カタカナ・英字など様々なため、どの表記方法で氏名を申告すればいいのか迷うことも多いと思います。

上記で解説した通り、クレジットカードの審査では本人確認という作業が行われるため、基本的には提出する本人確認書類と完全一致している表記方法で申告することをおすすめします。

本人確認書類と一致していない場合でも、カード会社で漢字と読みが一致している、などの確認が取れる場合は審査に通ることはできますが、カード会社で確認が取れない場合には審査に落ちてしまうため注意が必要です。

例えば中国人の方で、日本で使われない読みの漢字が氏名に使われている場合、本人確認書類は漢字表記であるにもかかわらずカタカナで氏名を申告すると、カード会社で確認がとれない可能性があります。

そのため、氏名は可能な限り本人確認書類のものと完全に一致するように申告することをおすすめします。

 外国人がクレジットカードの審査に落ちる原因とは?

外国人はクレジットカードの審査に通りにくいと思われている方も多いと思いますが、「外国人だから」という理由だけで審査に落ちることはありません。

外国人が審査に落ちてしまう理由として考えられるものについて解説していきます。
「発行に慎重」とならざるを得ないと思います。

クレジットカードを作りたい外国人留学生は滞在期間が審査に影響するので注意

留学生の場合、日本にいる滞在時間が審査に関係する。

外国人留学生の方は、日本への滞在期間が審査に影響します。

在留資格が「留学」の方はクレジットカードの取得が可能ですが、短期留学で滞在期間が3カ月程度の場合、クレジットカードの支払いを終える前に帰国してしまうかもしれないので、カード会社からしてみればカードを発行するリスクが高く、審査に落ちる可能性が高くなります。

また、留学生以外の方でも、在留資格が「短期滞在」の場合は同じ理由で審査に落ちる可能性が高いです。

クレジットカードを作るためには、滞在期間が1年以上あると審査に通りやすくなります。
「発行に慎重」とならざるを得ないと思います。

短期間に複数のクレジットカードに申し込まない

外国人でも、カードを複数申し込むと申込ブラックになる可能性も…。

日本人でも外国人でも、短期間に複数のクレジットカードを申し込む、いわゆる多重申し込みをした場合「申し込みブラック」という状態になってクレジットカードの審査に通る可能性が低くなります。

申し込みブラックは短期間に複数の申込情報が信用情報機関に登録されている状態で、この状態になるとカード会社から返済能力が低いとみなされてしまう可能性があります。

もしも申し込みブラックになってしまったら、信用情報機関から申込情報が削除される6カ月待ってからクレジットカードに申し込みをしましょう。
「発行に慎重」とならざるを得ないと思います。

永住権があっても信用情報に問題があれば審査に落ちる

例え、永住権を持っていても、信用情報の内容により審査落ちの場合もある。

たとえ永住権のある外国人の場合でも、信用情報機関に延滞情報や自己破産情報などの金融事故情報が登録されている、いわゆるブラックリスト入りしている状態の場合は審査に通ることができません。

一度ブラックになると延滞情報の場合は最長5年、自己破産情報の場合は最長10年の間審査に通ることができないため、延滞などの金融事故を起こさないようにしましょう。

なお、自分の信用情報は信用情報機関に対して情報開示の請求をすれば、郵送請求の場合は1,000円、窓口請求の場合は500円の手数料を支払えば簡単に確認できるため、気になる方は開示請求をしてみてください。
「発行に慎重」とならざるを得ないと思います。

提出した書類に不備があると審査に落ちる

書類提出も不備がないように、提出することが重要。

クレジットカードを作るためには場合によっては何種類も書類を提出する必要がありますが、これらの書類にひとつでも不備がある場合は審査に通ることはできません。

最も重要な提出書類が本人確認書類ですが、上記で解説した通り、申告した氏名・住所・生年月日と一致していないなどの不備がある場合は審査に通ることはできません。

本人確認書類とあわせて特別永住者証明書や在留カードを提出した場合は、同じように氏名の不一致や在留期間が過ぎているなどの不備があると審査に落ちてしまいます。

また、その他に必要になる可能性がある書類に収入証明書があります。

カード申込の際は、極力キャッシングの希望額を少な目に提示すること。

収入証明書は、キャッシングの希望額が50万円を超える場合や、キャッシング希望額と他社からの借入金額の合計が100万円を超える場合に提出が必要になる書類です。

収入証明書を提出すると、書類の不備によって審査に落ちる可能性があるため、クレジットカードの申し込みの際はできるだけ収入証明書を提出する必要がないよう、キャッシング希望額を低くして申し込みましょう。

収入証明書を提出する必要がない場合でも、キャッシングを希望することで審査項目がふえてしまい、審査に落ちる可能性が高くなる場合があります。

そのため、可能であればキャッシング希望額は0円にして申し込むことをおすすめします。

その他、カード会社によっては留学生などが「学生」として申し込む場合に学生証の提出が必要になることがあります。

主なカード会社では、JCBカードや楽天カードでは学生証の提出が必須です。学生証を提出した際に、申告した氏名との不一致や有効期限切れなどの不備がある場合は審査に通ることができません。

これらの必要書類に一つでも不備があると審査に通ることが難しいため、提出書類は不備のないように事前に準備しておきましょう。
「発行に慎重」とならざるを得ないと思います。

在籍確認がとれないと審査に通らない

外国人の場合でも必ず、在籍確認は行われる。

申込者が申し込みの際に申告した勤務先に本当に在籍しているのかを確認するためにカード会社で行われる勤務先への在籍確認の電話ですが、これは外国人の場合でも行われます。

外国人だからといって必ず在籍確認の電話があるわけではありませんが、もし在籍確認の対象となった場合に確認がとれない場合は審査に落ちてしまいます。

在籍確認の対象となった場合にスムーズに確認がとれるよう、勤務先名・勤務先電話番号・部署名などの勤務先情報は誤りのないように申告するようにしましょう。

監修者からのアドバイス

生島竜一

過去に弊社で働いていた中国人の方が、日本で家を買うために住宅ローンの相談を受けた経験があります。その時は8割近くをキャッシュで支払い、残額をローンで組むことにして、何とか審査は通りました。その彼は10年近く日本に住んでいたのですがその時の審査書類はかなりのものでした。クレジットカードの審査はそこまでとはいかなくても、外国人に対しては、それ相応の審査があるため、できるだけ通りやすいカードを作ることから始めるとよいです。

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